先週、約3年振りに中国に行ってきました。これまで政治的な問題が報道されていた
ことと、他のアジア諸国の興隆が話題になっていたので、少し足が遠のいていた
のかもしれません。
上海や幾つかの都市を訪問しただけなのですが、個人的な感想を一言で言えば、
「やばい!」と感じました。それはあまりにも日本車の退潮が著しいと感じた
からです。2014年の日系7社販売シェアは約18%にまで低下しているようですが、
感覚的には、上海などの都市部では10台に1台ぐらいしか日本車が走っていない
のではと思えるほど少なくなっています。
逆に大きく台頭しているのがドイツ車と米国車です。まるで日本がシェアを低下
した穴を埋めるように、大きくシェアを伸ばしています。
日本のメディアなどでは、日系自動車メーカーの中国に於ける投資の停滞や、部品
メーカーの撤退記事を掲載していますが、中国は昨年も約2350万台販売しており、
以前として世界でダントツの販売規模です。さらに、まだまだクルマの所有者が
少ないことから、今後も2020年に向けて3,000万台やそれ以上に伸びしろがある
ように見受けます。
このようなことから、あまり日本の報道などに惑わされずに、この巨大マーケットを
どうとらえるかが大切ではないでしょうか。欧米などは、政治と経済を巧みに使い分け、
結果的に自動車ビジネスを拡大しているように思えます。
日本車の退潮を見るにつけ、あまりに早く見切り過ぎることに対して、ビリビリ!と
懸念を覚えた次第です。