エレクトリフィケーション コンサルティング ホームページ

e-mobilityコンサルタント/ 新商品開発コンサルタントです

第8回ドラッカー学会 総会&講演会

第8回ドラッカー学会 総会&講演会

 第8回ドラッカー学会 総会&講演会

  2013年5月25日、早稲田大学小野記念講堂にて、第8回のドラッカー学会 総会と講演会が開催されました。総会は淡々と終了しましたが、その中で驚いたことが一つあります。昨年度は会員数が835名だったのですが、今年度は513名に激減しているとのこと。これは「もしドラ」ブームで急激に会員数が増加したものの、その後ブームの終焉とともに退会者が増えたようです。ある意味ブーム前の正常時に戻ったようであり、これからも地道に会員を増やしていきたいものです。さて、講演会の中で幾つか興味深いものがありましたので紹介します。 

・「組織の社会的責任」分科会活動の成果 北村 和敏 ドラッカーマネジメント研究会

 従来ISOと言えば、ISO 9001(品質マネジメントシステム)、ISO 14000(環境マネジメントシステム)が有名でしたが、2010年にISO 26000(社会的責任の手引)が発行された。これは、SR(Social Responsibility)と呼ばれているもので、公共並びに民間セクターとも、今後は社会的に責任ある方法にて、組織運営することを求めている。但しこれは自主的な手引きであり、ISO 9001などのような認証規格ではありません。従って、これら新規格が導入されるに当たり、従来規格との違いやどのような点に注意しなければならかをマネジメント研究会にて取りまとめたものの報告がありました。 

・「私にとってのドラッカー」野田 一夫  ドラッカー学会顧問、事業構想大学院大学学長

 野田先生は、ドラッカーのマネジメントを日本に導入した先駆者であり、また米国の大学に留学時は、たびたびドラッカー邸を訪れる友人だったようです。このようなことから、当時日本にまだ馴染みがなかったマネジメントの概念を導入した時のご苦労や、近くで直接ドラッカーを見てこられたことから、ドラッカーの人なりを紹介いただきました。ドラッカーは日頃「マネジメントとは、ビジネスに心を与えるものである。」と主張されていたとのこと。また最近の「もしドラ」ブームや、「1分間で判るドラッカー」のような風潮に警鐘を鳴らし、学会としてはもっと高みを目指せとアドバイスいただきました。 

・「渋沢栄一の論語と算盤で未来を拓く」 澁澤 健 コモンズ投信会長

 澁澤健さんは。渋沢栄一氏の末裔に当たり、ご自身から見た渋沢栄一氏の歴史観や事業感について紹介いただきました。その中で強調されていたのは、「歴史は繰り返すことはないが、リズムや周期性というのは繰り返すことがある。」そして、現在は1990年から始まった次の30年周期に当たるかもしれないとのことです。

 また、渋沢栄一氏の行ったことは、資本主義というより、合本主義(つまりそれを行うことで、共感を高め、有効性をより高めていこう)とするものであり、今で言う”Corporation”に当たるのではとコメント。明治初期は景気が良かったように見えるが、実はかなり振幅が大きく、不況となった時も「もっと元気を持て!」と鼓舞し、大胆に剛健に大きなリズム感でとらえるように説いていたようです。

 渋沢健氏は、渋沢栄一氏の「論語と算盤」を現代に当てはめると、現状維持することは資源の先食いとなってしまい、我々が目指すべきものは、資源を再配分し持続性(まさにサステナビリティ)を保つことこそ意義があると主張されました。また、最後にリーダーに要求される資質とは、“智”“情”“意”をバランスよく兼ね備えた「倫理的理解力が要求される」とも。100年以上前に起こったことですが、現代・そして未来に通じるものがあると思った次第です。

「ピーター・ドラッカーの経営哲学とドイツの優良中小企業」Ph.Winfried Weber ドイツ・マンハイム大学教授

 ドイツに於いても、経営者調査を行ったことがあるが、やはりピーター・ドラッカーは最も有名である。ドイツといえば、大企業が連想されるかもしれないが、ドラッカーの思想を勉強し、それを実践しているものに、ドイツの優良中小企業がある。典型的な例として、ほとんどはファミリー企業であり、どちらかと言えば徒弟制度を採用し、イノベーションと企業家精神を兼ね備えている。彼らはドラッカー精神を引き継いでおり、また日本にも素晴らしい技術を持った中小企業が存在していることから、今後ドイツと日本にてお互いにコラボレーションが発展していく可能性があるのではないだろうか。

ドラッカー総会S 上田惇生先生S

 

« »