昨年、ある会社経営の方と面談する機会がありました。その方は稲盛和夫さんが
塾長を務める経営勉強会「盛和塾」の世話人もされているとのこと。
稲盛さんと言えば、2010年1月に会社更生法を申請し経営破綻したJALの会長を
引き受け、短期間に再建されたことで有名です。
ご本人はたいへんなご苦労があったようですが、「盛和塾」でも何とか稲盛さんを
応援しようと「盛和塾 JALを支援する55万人有志の会 JAL応援団」というのを結成
したそうです。ちょうど塾生が約5500名なので、塾生一人ひとりが100名ほどに声を
かけると55万人になるとのこと。
それで、JAL応援団として何をしたかと言えば、できるだけJALに乗るということと、
事務局が名刺サイズの「応援メッセージカード」を作り、塾生はJALに乗ったとき、
地上勤務の方やCAに対し、もう少しこうしたほうが良かったのではと思うことや、
気づき事項などをメモ書きし、励ましの言葉も添えて渡したようです。
最初はJALの方もビックリしていたようですが、途中からコメントがデータベース化
され、指摘された内容が横展開されていたとのこと。
既にご存知の方もいるかもしれませんが、私は初めて聞いた話だったので、短期間の
再建の裏にこのような話があったのかと、思わずビリビリ!ときてしまいました。
支援と言えば、直ぐに金銭的なモノを思い出しますが、このようにFace to Faceで
直接言われることが最も効くのかもしれません。
現在回復基調とは言え、JALもまだまだ気を抜くことはできないと思えます。
稲盛さんがよく説かれるように、利他の心で対応することで、さらに良い方向に
向かっていくのではないでしょうか。
ちなみに、JALが提唱している行動指針(フィロソフィと呼んでいるようですが)で
私が気にいっている言葉は「一人ひとりがJAL」です。